02.求道のあかし

求道のあかし 平成29年3月1日

旧体制宇宙は泥棒宇宙である。旧体制宇宙に対して新体制宇宙が対極として位置づけられているが、その新体制宇宙が盗まれてしまった。

 

新体制宇宙がコピー化されて奪い取られてしまうと、こちらはそれに対して総合先導役の佐田体制を対極にするしかなかった。ところがその佐田体制宇宙までがコピー化されて奪い取られてしまったのである。

機械はコピーが得意技であることはわかっているのだけれども、新体制の宇宙ごとコピー化して奪い取るという芸当は相当なもので、容易ならざる事態となっている。

 

宇宙を奪い取られるということは、以前からあったことで、そのこと自体は珍しいことではなかったのであるが、佐田体制という仕組みの新体制を持っていかれるということは、想像もしていなかったことなのでちょっと驚いた。

佐田靖治という総合先導役をたくさんコピーしてあちこちにばらまき、正統派をたぶらかして旧体制に持っていくやり方は、初期の段階からあったことである。

 

そのことに関してはそれほど驚くことではないのであるが、佐田体制そのものを宇宙ごと奪い取るようなやり方は初めてのことだった。

新体制宇宙を佐田体制宇宙などと言うこと自体に抵抗を感じていたこちらにしてみれば、奪い取られてその言い方ができなくなったことに喜びを感じることはあっても、惜しむべき何物もない。

 

別の言い方を探すことができるだけまだ増しであって、さっそく別物を探すことになったのであるが、そのことに関してはそれほど苦労をしなくてすんだ。往路宇宙に対して復路宇宙という言い方があったからである。

しかしこのことに関しては多少問題がある。往路の途中から帰り始めた宇宙がたくさんあるからである。

 

帰り道を探していく途中で潰されて埋もれている過去の宇宙がたくさんあって、それが新体制宇宙を名乗るので、以前はそれとの区別ができなくて混乱したこともあった。しかし、最近ではその区別がつけられるようにはなってきている。

そのことはいいのであるが、正統派と言う意味ではそれらの宇宙も旧体制に反発して発生の源に帰ろうとしている宇宙なので、その区別をしっかりとつけておかなくてはならない。

 

幸いと言っては申し訳ないのであるが、往路の復帰組は帰りきれずに追い返されてしまう設定になっている。つまり往路を生き終えてはいないという判定になってしまうのである。

そのため彼らは無源回帰しても追い返されてしまうことになっている。薄汚い旧体制宇宙を最後まで生き終えなければ、正規の復路につくことができないのである。

 

そのことをもって往路と復路の区別がつくのであるが、彼らはそれを嫌がって狂い回る。その過程で旧体制側に持っていかれてしまい、復路の正統派に敵対する勢力に加担させられてしまうのである。

おぞましい迷路をいくつもくぐり抜けながら正統派の宇宙は正規の復路をたどることになるのであるが、その復路をだどって発生の源に到達する宇宙が今では相当増えてきている。

 

常闇はじめ宇宙やメーンストリートと呼ばれている正統派の宇宙は沈み込んだままではあっても、仕組みの成果は上がり続けているのである。

 

この巻頭言は「光泉堂だより」に毎月掲載しているものです。




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