02.求道のあかし

求道のあかし 平成29年5月1日

現段階の仕組み状況を月例会で解説しておいたのであるが、それから後にまた仕組みが大きく発展した。

メーンストリートと呼ばれた佐田組など、今まで仕組みを支えてきていた主要メンバーの三分の二が、七台の新体制宇宙の三段階を五十周生き終えて、とうとう無源へ回帰してしまった。

これは四月二十四日に起こったことで、あっという間の出来事であった。

 

月例会では彼ら三分の二組は脱落して、しばらくは帰ってこないだろうと報告しておいた。仕組みがほとほと嫌になって、今まで一緒にやってきた総合先導役すらをも裏切るようにして、常闇はじめ宇宙と共に出て行った。

そして失敗して落ちていった。そう報告しておいたのだけれども、ここにきてまた展開が変わってきたのだった。

 

廃墟の古層領域のゴミヘドロのあまりの多さに、さっさと帰ってきていた常闇はじめ宇宙が戸惑って、その責任の重さに再び下のレベルに降り始め、最後には古層レベルまで沈み込んでしまうと、もはや仕組みは混乱状態に陥るわけで、改めてそこで仕組みに対する取り組み方を再検討しなければならなくなっていった。

 

そして出てきたのが現在の太陽系人類の仕組みは、すでに六台レベルの課題を終了しているという認識であった。

仕組みの流れを振り返ってみると、大きな動きがあったことがわかってくる。それは総合先導役が太陽系が燃え尽きるまで残留すると宣言した時のことで、その途端に佐田組などメーンストリートグルーブが七台宇宙へと一斉に昇っていって、新体制宇宙を生き終えて源へ帰ろうとし始めた事実があったということである。

 

このことを先導役は受け入れて、帰れるものなら七台五十周を生き終えて源回帰を果たしてほしい、そう言って賛同していたものだった。ところがあっけなく行き詰まってしまったことから、それが失敗に終わったのだと結論づけてしまっていたのであった。

 

しかしその後の展開から、常闇はじめ宇宙にしても、帰らない三分の二の仕組みメンバーにしても、行き詰まって膠着状態に陥ってしまうと、どこかに誤りがあるのではないかと考え直さなくてはならなくなってくる。

先導役の立場からも打開策を講じなくてはならなくなるので、そこらあたりの再検討に入ったのであった。そして、総合先導役の太陽系残留の宣言時点に立ち返ることになっていったのだった。

 

それ以前は不遇な先導役の役目から逃れるための方策ばかりを画策していたのであるが、その方途がないことの確認が出来るとともに、その責任の自覚を再認識することで逆に居直る覚悟も出来たことから、太陽系残留を宣告したのであるが、その途端に仕組みメンバーが逃げ出す展開になっていった。

今まではそれを裏切りととらえていたのであるが、そのことは実は六台の課題が終了したことを示していたのではないか、そういう認識に変わっていったのであった。

 

皆が途中下車をしたから失敗したように見えてはいたが、見方を変えれば違う展開になるのではないかという認識に変化したところで、事態は一気に変革され始めた。そして、仕組みが新しい動きを始めたのであった。

 

この巻頭言は「光泉堂だより」に毎月掲載しているものです。




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