ナポレオンの49日行 十七巡目の一
神行を終えたナポレオンとアメリアは、まだピレネーには帰れないので、その原因を確かめるため、
あるいは仕組みの課題がこなせなくなっているようなので、佐田組の三分の二が下りている領域まで行ってみることになった。
仕組みがどんどん発展して、課題がますます増大し続けているからだった。
仕組み宇宙は源回帰を五度繰り返して五重になって拡大していたが、
佐田体制宇宙の仕組みは旧体制方式と違うため、そこらあたりの調整が非常に難しく、佐田組もそれで苦労していた。
下の宇宙領域に降りると楽になるとのことで、二段目の源回帰レベルまで下りて仕組み働きをしていたが、ナポレオンとアメリアもそのレベルまで下りて確認作業をし始めた。
おもしろいことに二人は別行動をとるようになっていた。
一緒にいるとおかしなことが起こるので、ナポレオンがそれを嫌うからだった。
それでも二人はセットの課題を背負わされているらしく、別れてしまうというわけにもいかないようだった。
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ナポレオンの49日行 十七巡目の二
下の宇宙で活動することで二人は落ち着きを取り戻したので、ナポレオンにピレネーのアネト山に戻って、残りの四十九日を終えるようにと指示したところ、
色よい返事が来ないので、こちらから強力なスタッフをつけて送り出すことになった。
あちらではつぬぶて山の仲間は受け入れてくれていたが、
四十九日の導士方がソロンの配下に押さえられて身動きできないということで、結局諦めて帰ることになってしまったのだったが。
そういうことであるのなら佐田の四十九日行と変わりがなく、どう考えても普通の四十九日とは言えないのだった。
しかし昭和天皇組の時の四十九日も難行苦行だったわけで、ナポレオンにも同様のことが起こっていると考えられる。
とすればそこにはよほどの何かが隠されていると推測せざるをえない。
バンパイアのツケが残っているとは言われていたが、それにしては何かがおかしかった。
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ナポレオンの49日行 十七巡目の三
再開されたつぬぶて山の神行の二度目が終わっても、ナポレオンの四十九日は再開されなかった。
何かの課題が終わるまでは動けないということのような気がしていたので、二人の調整の行方を見守るしかなかった。
彼らは下の宇宙に降りて、それぞれの課題に取り組んでいたが、やることはこちらのレベルでの課題とほとんど変わりがないということだった。
アメリアとは別行動ということが続いていたが、なぜそうなのかと改めて確認をしてみると、とにかくしつこくからみついてきてわずらわしいのだという。
以前からそうだったのではと聞いてみると、そんなことはなかったと二人とも言うので、
それはおかしいということで、こちらがアメリアの中にいる者を調べてみた。
ナポレオンの49日行 十七巡目の四
ナポレオンの第二夫人もバンパイア化していたが、化け物のような姿をしていればすぐわかるけれども、彼らだって馬鹿ではない。
レベルの高い者であることが多いのは、京マチ子や山上憶良といった高名な方々ですら、妖怪(吸血鬼)だということでよくわかるだろう。
ナポレオンは彼女に対するツケはもう払い終わっていると言ったが、彼女はまだ終わっていないと言いつのってやまない。
いったいいつまで払い続ければいいのか、とナポレオンが言うので、仕組みが拡大してフラクタル(相似形)の世界がどんどん重なってきたら、それを払い続けなければならなくなる。
そんな馬鹿な、と彼は言ったが、自分だって他人の血(金やエネルギー)を吸って戦争をしていたではないか。
お前だってバンパイアでしかないんだぞ、と言うと、あっという感じでそれが理解できたらしい。
その途端にピレネーのアネト山から四十九日の続きをやるようにとの連絡が入った。
そして彼はすぐ出かけて行ったのだった。
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ナポレオンの49日行 十七巡目の五
ピレネー山に呼ばれたナポレオンは、すぐ出かけていって四十九日に取り組んだが、四日ほどでまた追い帰されてしまった。
鵺(ぬえ)がらみのソロン組の妨害のためで、バンパイアの課題ができないためとのことであった。
そのためやむなく帰ってきた彼は、また下の宇宙へ降りて落ちた佐田組たちと一緒に、自分の課題をこなすための重労働をし直し続けていた。
そしてその後の仕組みの展開によって、アネト山に戻れるようになったのは七月十八日のことであった。
残されていたのは三日だけであったが、また途中で帰されるような展開になるのではと予測していたのであるが、案の定二日だけで追い返されそうになった。
あまりにも馬鹿げているので、今回は最後まで、あるいは四十九日ではなく、五十日までやり終えて帰るようにとの指示を出して、今度はこちらが帰ることを拒否したのであった。
ナポレオンはその指示を受けて五十日までやり終えたが、今度は帰れなくされてしまったのだった。
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ナポレオンの49日行 十七巡目の六
四十九日ではなく、五十日を終えて帰ろうとして帰れなくなったナポレオンは、動けなくなるほど眠り込んでいるのだという。
女ヘドロに巻きつかれて動けなくなるのは、佐田の場合は定期的なものなのでよくわかっている。
鵺がらみのソロン操作だということはわかっていても、ナポレオンにはどうすることもできないのだという。
その呪力を逃れるためには、ソロンの正体だけではなく、その背後のエレウシスの神託まで遡らなくてはならなかった。
ナポレオンはひそかにギリシャへ出かけて神託を受けていたとのことであったが、それがソロンの偽物であることを知らなかった。
エレウシスの神託はアポロンのものであって、ナポレオンもそちらからのものだと信じていたらしい。
それがソロンの偽物であることを暴いたのは佐田であって、そこにナポレオン潰しの仕掛けがしてあったのである。
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ナポレオンの49日行 十七巡目の七
以前に公開しておいたナポレオンに対する神託にあった自然は、旧体制によって機械化された自然であって、本来の自然ではない、そのことの解明をすることでソロンの呪縛はほどけた。
そしてナポレオンは七月二十二日の夜九時に富士山忍野の自宅に帰ってきたのであるが、その背景には佐田がらみの仕組み潰しの強力な呪縛がかけられてあったのだった。
なぜナポレオンにそれほどの妨害がからむのかと言えば、彼には元宇宙の初代代表であるオオクニヌシ大神の代理親の分身であるという、秘められた事実があったからなのである。
それは今後の課題として新たな取り組みということになるのであるが、彼はそうした事実をまったく知らなかったし、
セットのアメリアもそうした秘め事からはまったく無縁な生活をしていたわけだし、こちらが解明するまではナポレオンとセットであることだけで大騒ぎをしているだけだった。
彼らが日本の富士山に呼ばれて、佐田の拠点の近くに自宅を構えさせられたことの陰には、そうした仕組みの重要な秘め事が隠されていたのである。
ここまででナポレオンの四十九日は終了。
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