仕組みの拡大に伴う厳しさに耐えられなくなった六台の佐田組が、無源亜層にある休眠室で眠りに入ることになった。
六月十二日の朝方のことである。五年ほど眠れば回復するだろうとのことで、半分ほどが出掛けていった。主要メンバーである実力者のほとんどがいなくなってしまった。
新参加組がいるので、 佐田グループの完成宇宙は安泰なのであるが、佐田組はまたまた先導役を怨んでいることだろう。
一方新参加組は仕組みの先頭に立てるということで大喜びしており、太陽系の仕組みはよみがえったように元気になった。
過去にも仕組み宇宙のメンバーが交代したことがあり、ときどきそうした入れ替えはなされるのであるが、今回は五年ほど休んで復帰するということであった。
残留組は五年は長いのではないかと心配していたが、仕組みで言う五年は五か月であるのか、五週間なのか、あるいは五日なのかわからない。
もしかしたら五十時間か五時間ということもありえる、と佐田は言って休みの許可を出した。
出発組はおっかなびっくり出掛けることをためらっている。眠っているうちに機械妖怪に食われて帰れなくなるのではないかと恐れたからである。
佐田体制の完成宇宙は総合先導役と無源亜層で活動している正統派のエネルギーによって守られているから大丈夫だと言って送り出したが、潰れ形になっている彼らは信用しているようには思えなかった。
一方新体制の完成宇宙は元気いっぱい、日課の公式行事は楽しいものとなっていた。そうして成り行きをうかがっていると、やはり思ったとおり早い者は五時間ほどで降りてきた。
彼らは眠ってはいなかった。それ以降は疲れの抜けた者たちが少しずつ降りてきて、生まれ変わりの再調整をし始めるのだった。
そして五台宇宙まで降りて、エネルギーから進化しながら巡り、正しい体制、 魔神体制、機械体制へと移行しながら六台まで上がり、三日ほどで戻ってきたのだった。
そのことの確認が取れたとみるや、我も我もと佐田グループや七台レベルのお疲れ組が、交代でどんどん休みに入り始めた。
最初の佐田組のメンバーは、 結局は五日間で降りてきたが、皆エネルギーに満ち溢れていた。最後には宇宙公園組まで行ってしまったので、先祖方の神行の予定が狂ってしまうというおまけまでついた。
残ったのは結局動けない物質太陽系のメンバーと、神行途中の先祖方のみという徹底したものとなったのだった。後続組が帰ってくるまであと五日ほどかかることになる。
旧体制のもどきがわんさといるので、そこらあたりの変化はカモフラージュされることだろうが。