仕組みが新展開していく過程で、正統派の不具合も現れ始めている。元々往路と復路は抱き合わせの無源宇宙であって、必ずしも敵対しているだけではない。三七、 七三の協力関係にもあるのである。
百パーセントの敵対関係などありえないし、それを目指せばお互いが破滅するだけである。
そのことはともかく、仕組みのレベルが上がるにつれて、伏魔殿側にもレベルの向上が見られ、それに対処する正統派のほうに不具合が起こってしまった。
その一つにつぬぶて山の問題がある。つぬぶて山の頂点に立っていた岡田以蔵大神が軍隊に移籍してからというもの、つぬぶて山の正統派の機能が減退してしまった。
ノラ・フランメル大神にピンチヒッターをお願いしていたのであるが、彼女はまだー段階目でしかない。
伏魔殿側がその下でうごめく妖怪なので、そうした犯罪者には対処することができるとしても、伏魔殿側の隠れた使者であるレベルの高いお庭番には対応できない。
そのため岡田以蔵大神のバックアップが不可欠であったのであるが、 ここに来てその形では十分な働きができないことがわかってきた。
また岡田以蔵大神の軍隊も現段階では仕組み全体には対応しきれず、あちこちでもたつきが出て来る展開となってしまうと、
以蔵大神も自分の思いに行き過ぎ焦りがあることを自覚することとなって、改めて元の位置であるつぬぶて山の長に復帰することとなった。
もちろんエベレストということになるが、日本の赤城山の長としても復帰がなされた。
日本はそれで安定し、エベレストの始皇帝軍もそれを受け入れ、ノラ・フランメル大神も過剰な役目から解放されて、次の新しい任務に向かう準備を始めておられる。