ナポレオンの四十九日行 十四巡目の一
あくる日カロンへ行ったナポレオン達は、そこの女達がアマゾネスように激しくて強く、男はそれに対抗するような健丈な形に作られているのを知った。しかしそれは見せかけの姿で、本物は陰に埋もれて苦しんでいるらしく、佐田を呼んでいる男達がいた。
それでまた正常化運動が始まったのであるが、そうした動きは所詮総合先導役のエネルギーが直接働きかけている時だけで、ナポレオン組やそれをバックアップする宇宙レベルの五千億名の働きだけでは無理のようであった。
だから彼らが帰ってしまえば元の木阿弥となってしまわざるをえない。哀れだとはいえ、彼らはダッチドールとして太陽系の各地へ送り出されていくしかない、そういう設定になっているらしかった。
アマゾネスや屈強な男達は旧体制側の監視役とでも言えばいいのかもしれない。
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ナポレオンの四十九日行 十四巡目の二
六月二十一日(三十八日目ー六日)は佐田の公共私有地でトレーニング、ということで四十九日行は休みとなった。
とにかくナポレオンの場合は普通の四十九日ではないので、こちらもどう調整していいのかわからないままの進行であった。
明くる六月二十二日(三十九日目ー七日)は木星の衛星ガニメデの探訪ということで、朝九時に五十名ほどで出かけていった。
ガニメデは衛星ではあるが、佐田の調査によれば十神界の内の九番目の星で、惑星扱いということになっている。というのも太陽系は神の仕組みで失敗して、二度の崩壊を経ているからで、木星の衛星ガニメデと土星の衛星タイタンは一度目の時の惑星だった可能性があるのである。
旧体制宇宙では太陽系には十二惑星があるとされていて、以前は冥王星が九番目とされていた。今では冥王星とその連星であるカロンは準惑星とされて、正規の惑星ではなくなっている。
十二惑星は今でも探し続けられているが、佐田の調査ではもうとっくに十二星は見つかっている。それは太陽系の二度の仕組み的崩壊を前提にしなければ、決して見つからないだろう。
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ナポレオン49日行 十四巡目の三
ガニメデは大きな星で十神界扱いされているとはいえ、衛星であることに変わりはなく、世界レベル的には月以下の堕落界となっている。
この星は木星の衛星なのでそちらとの回路が開かれているはずなのであるが、木星が潰れ形になっているせいで、木星には行かれないとのことであった。そのため月へ上がっていかなくてはならないのだという。
月へ上がっていくのは進化の行程だと思われるが、下降するコースがはっきりしない。木星が旧体制に乗っ取られて仕組みの正常な流れがとどこおっているせいでもあるのか、伏魔殿の色地獄に落ち込んでいるのかもしれない。
ナポレオン組もそこまでの調査ができないまま、何もしないで帰ってきたように思われるが、それは佐田が自分の生活レベルの活動をしていて、十分に対応できてはいなかったことが原因だったのかもしれない。
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ナポレオン49日行 十四巡目の四
佐田が第十惑星とする土星の衛星タイタンには、六月二十三日(四十日目ー七日)に出かけていったが、そこもガニメデ同様堕落界があって、それが正常なものではないということで、正常化のための努力をしても反発されて、うまくいかないとのことだった。
どうやら木星の異状が影響しているらしく、構造的欠陥が現れているらしい。本来は冥界でなくてはならないはずのものが、派生宇宙の堕落界レベルに落ちているということで、仕組みが逆行している感じになっている。
物領賢者コースの後半三分の一の神賢者の段階になってから、特にひどくなっているように思われるが、進化する科学者は術界に上がるからいいわけであるが、落ちていく科学の場合は、どうしても旧体制側にもっていかれやすくなってしまう。
その影響であろうか、せっかく仕組みで整えた太陽系の構造が犯されている現実があらわになっているのであった。
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ナポレオン49日行 十四巡目の五
六月二十四日(四十一日目−八日)、この日は四十九日行はなしで、富士山の拠点でトレーニングすることになった。出かけた実績が上がっていないからである。
まともな世界の現実を見ることができなければ四十九日行の意味がないわけで、それは基本的には世話役の実力不足ということにもなってくる。
しかし、ナポレオンの場合は特別らしくて、だいたい物質人間の佐田が世話役をするということは、いくら仕組みの総合先導役であるからといっても無理のあることで、そこらあたりの調整をどうすればいいのかということの再確認、再調整に入ったといったところであった。
ナポレオンは少しずつ正常化して乱れることが少なくなってはいたが、それは富士忍野の佐田の拠点の突貫工事に精を出し始めたからだった。
アメリアも佐田の拠点で家事の習い事に精を出しており、正式な結婚式が待たれるばかりとなっていた。
ナポレオン49日行 十四巡目の六
六月二十五日(四十二日目−九日)、この日は土星の衛星レアに行く予定であったが、太陽で土星の五十ほどの衛星のメンバーと懇談することで、結局は行くことができないまま終わりとなった。
レアは佐田が調べた範囲では、二度目の神レベルの仕組みに失敗したワカヒルメ大神が埋められている場所であり、海王星の衛星トリトンに一度目の神の仕組みに失敗したアメノトコタチ大神が埋められていることになっている。
その確認をしてもらおうとしたのであったが、体よくお断りされた感じであった。
そちらの星には幻体は僅かで、霞体がほとんどの冥界のメンバー方であるとのことであったが、堕落界、脱落界系の問題のある方々も集合しておられて、そちらの方々との人生相談的な会合だったらしい。
そういうことでそれは結局は、佐田の異次元探訪は身代わりでは思うようにいかない、そういう現実を突きつけられた形であった。
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ナポレオン49日行 十四巡目の七
七月三十一日 ナポレオンの四十九日行はレアで頓挫してしまった。
それは太陽系の元の恒星段階のアメノトコタチ大神とワカヒメ大神が埋められている衛星を探訪させようとしたからだった。
あわよくばそこに埋没しているアメノトコタチ大神とワカヒメ大神の掘り起こしをしたかったのであるが、それはナポレオンの四十九日行としてはふさわしいものではなかったのだろう。
しかし、彼の四十九日の世話役をやらされ、仕組みの先導役の立場からの方向指示を任されてしまっては、どうすることができただろう。ほかの世話役方がお手上げ状態だったのだから。
結局それからひと月以上もの間四十九日行は行われなかった。というのもその頃、富士山の忍野神社周辺の佐田の共同私有地の突貫工事が進められており、ナポレオンがそこでの土木工事に異状なほどの能力を発揮して、大活躍をし始めていたからである。
機械文明より自然的な感覚の方に能力があるということは、ナポレオンが自然神がらみであることの証明のようでもあり、ヘラクレス並みの働きが現れてくるのではないか、そんな期待を抱かせる活躍ぶりだったからである。
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