五月二十二日は木星の衛星、エウロパ、カリスト、イオと巡り、午後は土星の衛星タイタン、そして木星の衛星ガニメデへと順調に進むことができたようである。
二十七才から三十才へと成長して、四十九日の過程を何とか取り戻して、まともに終える見込みが立ち始めてきていた。
それについては巡る過程で天皇家神界、あるいは伏魔殿体制の世界が妖怪の世界でしかなく、まともな世界を生きるためには仕組み側に切り替えるしか道がないことの理解ができ始めてきたからであった。
そして天皇家神界側で働いてきた今までの同僚たちが、つぬぶて山では敵対関係にあるばかりではなく、自分を潰すための工作を続けていたことが判明していったからであった。
しかしだからと言って簡単に切り替えることができるわけではなく、まともな筋道に立つためには敵対勢力との激しい戦いが必要となっていったが、それに関しては自分は武家の時代にそれをやって来たとの記憶がよみがえり続けていったのだった。