十三日の金星はうろうろして終わり、十四日は複雑な代用系の金星に連れ込まれていくことになった三条正子、
ところがその案内役が通常の二名ではなく、別の案内役二名(女性)に代わっており、正統派の明治の神官の猛反対を押し切っての強行であったらしい。
熊野の神官はニタニタ笑いながら一緒に入って行ったとのことであった。
ところがそこには罠が仕掛けてあって、三条正子は若い男たちに色町へ連れ込まれて行ったのだった。
彼女は抵抗をほとんどしていなかったようで、富士山の拠点での厳しいチェックから逃れ、若返ったきれいな身体で若い男たちと遊びまくっていたらしい。
そして三時の白糸の滝に到着した時は疲れ果ててぼろぼろになっていたという。
ぼろぼろというのは、疲れ果てた若い身体だけではなく、衣裳などもぼろぼろで、まるで乞食のような姿であったらしい。
そんな彼女が滝の前に立つと七十八才の老婆の姿に戻ってしまい、周りがびっくり仰天するといった状況であったとのことである。