十四日目は二度目の水星。ここで問題が起こった。案内役の熊野の神官がおかしくなってしまったのである。
水星には地球の次に仕組みが設定されており、あと二十七、八年ほどで移行するためその調整がなされているが、伏魔殿側の別の水星があるのではないかと思われる。
伏魔殿側の設定では、ハルマゲドンのあとに仕組みが水星に移るとされていて、そこで仕組みを潰すための世界が運営されることになっていた。
ところが仕組みが成功し続けているために、水星にはまともな仕組みの星が生まれているのである。
星の世界には次元差があるらしく、地球の物質レベルから見ると水星はまだ泥の世界でしかない。
以前はガス状であるとされていたが、今では土壌化している。しかし仕組み的には既に新しい世界があるとされているのである。地球での精霊界レベルではないかと思われるが。