大和王朝を確立する立役者であったアマテラス大神、その御杖代であった人間は、体制が確立してしまえば邪魔者にされて外に出されてしまう。しかも祭られているのは神であって、立役者の人間ではない。
アマテラス伊勢体制を築き上げたトヨスキイリヒメとヤマトヒメ、このお二方が祭られた神社はもちろんあるけれども、奉った神々に比べるとやはり影が薄い。
もっともアマテラスの五十鈴神行というのは、天皇家を確立するための仕組みであって、残念ながら真の仕組みとしては成立しなかった。
その不備を現時点で修復していただく作業が続いている。先日大和の天皇家から、五十セットのスセリヒメとオオクニヌシ系の、仕組みのやり直し組が立たれた。
天皇家の真の存在意義がそこにあったことが証明された快挙であったが、その陰にヤマトヒメとトヨスキイリヒメがあられたことを忘れてはならない。
先の五十名セットの中には、ヤマトヒメもトヨスキイリヒメも入れられてはいない。
王宮から出されて実質的な働きをしておられた方をないがしろにした選抜で、不満の声もあがっていたが、時期尚早ということで見送られた経緯がある。
その後、アマテラスからスセリヒメが抜けて、正式に仕組みの形が成り立ったとき、ヤマトヒメの復権が正式に承認され、トヨスキイリヒメの復権がはかられる動きが出始めた。
ヤマトヒメはもちろんであるが、先行して取り組まれたトヨスキイリヒメには、強烈な呪縛がかけられていて、神社の底に穴が開き、エネルギーが取り込まれてしまうようなエネルギーが取り付いていた。
ヤマトヒメの場合は、佐田の元にリンという分身の子神が来て、トレーニングを積んでいたので正常化は早かったが、トヨスキイリヒメの方は後回しになって、現在遅ればせながら復権復活の課題に取り組んでおられる。
大和朝廷の背後にあるヒツジヒメ神行の完成と共に、そちらの役目も成るような流れであるが、もしそうだとするならば、今年中には終了の運びとなるだろう。
先に発表した五十名セットのメンバーは完全なものではなく、あの段階の働きが顕彰された形のものである。
仕組みに貢献した方々が選ばれているわけで、それはそれでいいわけであるけれども、トヨスキイリヒメやヤマトヒメが外されている形では、やはり不十分ということにならざるをえないだろう。
仕組みは変化する。時の流れと共にエネルギーもその色を変える。固定されて動かなくなったものは死せる者でしかなく、色あせるほかはない。
変化は軽薄なように見えても、新しい生命の息吹に満たされている。我々はそれを眺めて、ただ待っているだけでいいのだろうか?
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