03.異次元回廊

異次元回廊 P71 平成24年6月5日(火) 2012

六月三日のこと、久しぶりに宇宙の廃墟領域が拡大した。それまで内側の整理作業が続けられていて、それ以上に拡大することはないと思わされていただけに、またかの思いが強かった。

しかし、無限に広がってしまっている廃墟という情報はすでに定着していて、受け入れてしまえばそれだけのこと。

次の段階まで進んだということで、改めて新領域の掃除に取り掛かるだけのことである。

無限が果てしもない広がりだということは、頭では知っていても、実際の宇宙領域が伴っていると、なかなか信じきれないものである。

しかし、それにももう慣れて驚きは少ないが、いつも忘れてしまった頃になってそれを持ち出してくる。そのやり口にも慣れてしまったとなれば、新味がなくて面白味もなくなる。

それにしても疲れる仕事である。やってもやっても終わらない仕事というのは、仕事がないよりは増しかもしれないが、ケリがつかないということはやっかいなものである。

生きるということはそういうことだと言う者もいるが、だいたいこんな馬鹿げた世界を作り出しておいて、廃墟にして捨ててしまうという愚かなことをしてしまった、そのことに対してはどう責任を取るというのだろう。

我々地球人類と同様の物質人間、しかも科学者たちの仕業ということになっているが、彼らは自分達がしでかした事に責任を取ることもなく、投げ出して隠れ潜んで生き続けている。

その尻拭いをし続けているのが、我々仕組みメンバーということになる。

馬鹿馬鹿しいということでみんなが投げ出してしまう仕事を、延々と続けているのが総合先導役と言われている佐田という馬鹿な奴なのである。

実際廃墟のヘドロ掃除や、蘇って来るアホな機械妖怪の相手を延々と続けなくてはならないということは、疲れるばかりではなく、馬鹿げたことなのである。

しかし、廃墟から蘇ろうとする生命体があり、それがろくでもない生き方を強いられ、満足に生きることもできないまま死んでいく、そんなことを永遠に続けなくてはならない状況があるとしたら、それを何とかしなくてはならないと考える者だっているのである。

そうした作業をし続けて来なかったら、今の地球世界だってろくでもない機械妖怪の世界にしかなってはいない。そのことについては誰も知らないことなのである。

仕組みの仕事がなされていなかったら、我々はアホな機械妖怪として生まれ、生きていかなくてはならない。その方がいいのだろうか?

 

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