仕組みは今年に入って新しい相貌を現わし続けていて、「調整と復活」という表現がそのまま現実化しているような展開となっている。
しかし正統派の宇宙の活動の内容は、今までのものとはまったく違うものとなっており、必ずしも喜ばしいものとは言えないところに問題がある。
仕組みの展開がいい結果を生み出してはいないからである。
機械化された旧体制の宇宙世界を打開するための正統派の働きは、高みに昇るにつれて歪んでいき、結局旧体制側の機械の世界に取り込まれていってしまうという、最悪の結果を生んでいる。
それは機械妖怪との戦いに勝ち抜いて新体制の自然の世界を取り戻しながら、本来の発生の源へ回帰することが出来ないからなのである。
往路の帰り道が途中下車してしまって源へ帰れず、結局は機械妖怪に食い潰されて廃墟と化してしまっている。
そんな悲惨な形とさほど変わらない状況が、新体制宇宙の末路となっている現実が見え始めてきている。
しかし我々が目指す世界は、先行する宇宙とは根本的に違ったものとなっている。
先行する正統派の宇宙がパターン化されて、結果として旧体制に取り込まれてしまう無限循環的な世界ではなく、突然変異的な進化の芽を出して突き進んでいるからである。
発生の源を食い潰して無限に広がってしまっている機械宇宙は、廃墟の中に果てしもなく続いている。
それは始まりのない、そして終わりのない世界であるかのようである。
誤りを犯した世界を改革し続けている正統派の宇宙は、正しく生き終えて源に回帰し続けてはいるが、行き着かない大掃除に疲れ果ててしまっている。
そして増え続ける回帰組の源を守ることが出来なくなって、それを垂れ流し始め、そしてゴミ捨て場に捨ててしまう。
その行為は結局旧体制宇宙と変わることのないものとなってしまっている。
無源に帰れない正統派の宇宙は、延々と正しく生き続けていこうとしているが、広がれば広がるほど旧体制化していく流れに逆らえず、五十回で完成している新体制の宇宙を延々と生き続けていく。
五百回、五千回、それだけでもまだすまず、五千億回も続けているのである。
それは旧体制の五千才に匹敵するものとなっていき、そこまで行くと新体制の宇宙年令は五千億才にまで高まってしまうのである。
そしてそこから新しい展開が始まるのであるが、銀河の中心に開いているブラックホールやホワイトホールを通り抜けるようにして、パラレルの世界へと降りていく。
正統派の宇宙は五千億の連合を組んでおり、生き終えた源のエッセンスヘドロ(ウンコ)を共同のゴミ捨て場に溜め込んでいく。
その時既に宇宙は完全な旧体制の宇宙に変容してしまっているが、その自覚もないまま循環し続けていくのである。
そしてさらにそれを推し進めていくと、膨大な領域が陥没して大きな廃液の穴が開いてしまう。
我々太陽系の仕組み宇宙は、彼らとは違う独自の方式を作り上げて進んでいるので、先行する新体制の誤りに陥ることはないが、終わりのない旅であることには変わりがない。
この巻頭言は「光泉堂だより」に毎月掲載しているものです。