スビドル街路樹氏は四十六年ほども前にミタマが開いていたのだそうである。
それは佐田が三十四才になって仕組みの先導役への道が開かれたときで、それを待っていたということだったのだろう。
しかし彼は家族と一緒に木星の衛星ガニメデの上段くらいの色地獄にいたとのことであった。
ミタマが開いているにもかかわらず上に上がらず下に降りているということは異常なことではあるが、そこには仕組みの隠された事情があったのであろう。
そのことが判明した時、その家族が北欧組とセット関係にあることが明らかになっていったのだった。
日本の神社にあるとばかり思わされていた佐田組のクニトコタチ神界グループがロシアに配置されていたことの事実は、こちらにとっても驚天動地のことであった。
それから両者の調整が図られていき、スビドル街路樹組はガニメデからすぐ木星に上昇し、月を経由して地球まで上がってきたのだった。