それに対して佐田は無限回帰するようにと教えているのであるが、取り乱していてトーベはドストエフスキーに取り付いて離れず、佐田を探して別宅までやって来たのだった。
自宅ではなく別宅に行ったのは、自宅は佐田の家ではなく、同行の小野の家だからなのであろうか。
別宅は佐田の家であって、老後の事務所用に買われたものであったが、伏魔殿側が嫌がって佐田の個人宅になってしまっている。
その家、自宅の物置、事務所、そして富士山の別荘に総合先導役の特別監獄、奴隷領域、流刑地がセットしてあることは既に報告してある。
別宅は自宅から百メートルほど離れているだけなのだが、佐田はその時は自宅にいたので、そこから富士山へ行くようにと指示したのだった。
彼らはロシアで調整していたようなので、佐田の元へ来ようとしたのであろう。
佐田の指示に従って富士山から無限回帰したドストエフスキーは、五千回ほどの調整を終えて降りてきた。
その時はコトシロヌシとなっており、星の七合目のレベルを保っていた。トーベと同じレベルであった。