ドストエフスキーとトーベがセットであるということは、今までの調査では有り得ないことであった。
つまりドストエフスキーはクニトコタチ系、トーベはワカヒルメ系だったからである。
しかし事の流れでそこに仕掛けがしてあり、セットではないかという気がしたので確認をしてみたところ、そうだという返答があった。
ということになるとドストエフスキーには父親のクニトコタチの呪縛がかかっている、そう考えなくてはならないので、その確認をしてトーベと一緒になってその呪力の皮を剥ぎにかかったのであった。
時期が来ていたのであろう、その作業は簡単にできて、その中からコトシロヌシを引っぱり出すことに成功したのだった。一月二日(火)のことであった。
皮を剥がれたドストエフスキーは、ヘドロ団子の固まりとなって出てきてウロウロしている。
それにトーベが取り付いて離れず、どうしていいのかわからずに佐田を探している。背後のもっと大きな組織の呪力がほどけていなかったからである。