02.求道のあかし

求道のあかし 令和5年12月1日

アーサー王宇宙の科学者集団であるランスロット組五千億セットの色街における年季働きが終了した。十一月十七日から二十二日にかけて、全員が出揃って表で働き始めている。

その影響もあってのことか、仕組みに変化が現れてきているように思われる。ランスロットを始めとして彼ら全員仕組みの側に立っているようなので、今後の活躍が楽しみである。

そのことはともかく、仕組みは現段階で無源レベルに突っ込んでその大掃除をしているところであるが、そのおぞましい汚さに難儀しているうちに、そのさらなる奥へと突っ込んで行ってしまった。

おぞましいヘドロの大掃除に悩まされることになると覚悟して、崩された体調を立て直そうとしている間に、次の領域に突き抜けてしまったのである。

そこは伏魔殿宇宙レベルよりもさらに古い領域で、ヘドロが干からびてしまって砂漠のようになっている領域であった。

その掃除が始められたのであるが、死に絶えた領域であるためか、こちらは寝ているほうが楽で、何かにつけて寝床の中に入って寝ようとしてしまう。

身体は病態で思うようには動かなくなってしまっているが、仕組み働きができないわけではない。

その一方で、「よくここまで来られたな」と言って歓迎してくれている者たちがいる。それはそこから起き上がって来る者たちで、過去にそこから少しずつ起き上がっては伏魔殿組織に糾合されていた宇宙のようであった。

無源まで突っ込んでいたので、その領域の整理をすればやがては仕組みも終了を迎えるのではないかと秘かに期待していたのであるが、またしてもその思いは無残に崩されて、さらなる宇宙の残骸領域へと突っ込んで行くことになってしまった。

機械が発生の源から新しい宇宙を作り続けているという見方もあったが、それどころの話ではなく、とっくの昔に生き終えてしまっている宇宙が無限に累々と横たわっていたのである。

その砂漠のような廃墟の大掃除をしていくと、大喜びをして起き上がって来るゴミ捨て場がある。古代の宇宙がよみがえってくるのである。

そのまま廃液化してエネルギー還元されるのであればまだ楽なのであるが、よみがえって伏魔殿よりもまだひどいめちゃくちゃな世界のガラクタが出現してくるのである。

それを整理整頓してまともな世界に向かわせなくてはならないのであるが、正統派の仕組みメンバーはもううんざりするほど疲れてしまっている。

新しい無源が広がってやがては宇宙が作り変えられていく、そうした思いに包まれていた者たちは、またしてもの展開にくたびれ果ててしまった状態である。

ところがよみがえって来る新しい砂漠のメンバーたちは、新鮮なエネルギーに酔いしれて大喜びをしている。その乱れ果てた元気に押されて同じことの繰り返しをまたまた始めさせられているところである。

機械に食い潰されて破滅してしまっている宇宙なので、決まりの下ごしらえからしなくてはならないが、我々のまともな世界が出来上がっているので、新メンバーたちは大喜びして生まれ変わろうとしてくれていることが救いではある。

 この巻頭言は「光泉堂だより」に毎月掲載しているものです。




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