最近の科学文明の進化発展はすさまじい。ここに来て急速に進行が早まった感があるが、それは仕組みの進行が早まっていることと無関係ではないように思われる。
仕組みはこちらの予想をはるかに超えて未来領域にまで突き進んでいるが、それは本来の仕組みの予定をも超えているのではないかと思われる。
そのことがもたらす仕組み現場の地球人類世界の状況は、必ずしも良いものとばかりとは言えない。伏魔殿側の科学文明の進化ばかりが目立つからである。
生命科学の場合もそうであるが、機械科学の領域でも、人間を超える機械が開発されて、人間の立場を脅かし始めている。
当然予想されていたことではあっても、その衝撃はかなり大きなものであるように思われる。
生命体の進化は好ましいものと受け止められているためか、あまり問題にされなくなったように思われるが、コンピューターが人間の能力を上回って働き始めると、かなりの刺激があるように思われる。
それが人間を超える機械ロボットとなってしまえば、完全に人間の立場は失われてしまう。予想されているその当り前のことが今現実の世界で進行しているのである。
そんなことは宇宙でははるか昔に終えられてしまっており、仕組みの立場から見ると、それをどう乗り越えるかが問われている段階であるが、
宇宙の実体を知らない地球人類にしてみれば、科学文明の進化発展は心躍るものとしてとらえられているようにも思われる。
まだ初期段階でしかないわけであるが、仕組みの側からも止めようがないように思われる。
しかし宇宙レベルから見れば、太陽系の仕組みは地球科学を超えて進むことが既にできている。もっともそれは死後の異次元を計算に入れなければならないのだけれども。
そのことはともかく、現段階の困った問題として、世の中がデジタル化し過ぎる問題がある。宇宙では完全デジタル化の失敗の経験を生かして、紙を残している。
書類の三分の一は紙に記録して保存しているのである。完全デジタル化はビットコインのように穴が開く。消えてなくなるのである。あるいは消されて消えてしまう。
また改竄されて悪用されてしまう恐れがある。そのことは今の地球の未熟なコンピューターレベルでも既に手に負えないところまで来てしまったように思われる。
パソコンに文章を書き込むことを強制された筆者の場合、あまりにも異次元や機械ののぞきが煩わしいこともあって、紙に手書きする昔の形に戻すことにした。
それを伏魔殿側が推奨するほど現在の状況は乱れている。その行き過ぎをコントロールする能力が今の地球人類にあるのかどうか、それが問われているわけであるが、現段階では科学文明の勢いに負けている。
機械妖怪にコントロールされているのである。機械妖怪に食い潰されてしまった宇宙であってみれば当然のことかもしれないが、誰もがこれを受け入れているわけではない。
廃墟化した宇宙にはエネルギー原則というものも働いている。本来の発生の源へ帰ろうとする動きもあるのである。
この巻頭言は「光泉堂だより」に毎月掲載しているものです。