02.求道のあかし

求道のあかし 令和4年9月1日

八月二十五日のことである。仕組みの流れが変わった。膠着状態に陥ったかに思われて難儀をしていた仕組みが、改めて変化し始めたのである。

拡大し続けていた廃墟が途切れたのである。ありえないと思われていた現象で、伏魔殿の外の廃墟がばらけてきたのであった。

今までとは違う領域に出ているという情報はあったのであるが、それが本物の無源であったようで、遂にという感じにはなったのであるが、これを書いているうちに今までの経緯を思い出してしまった。

過去にはそういうことの繰り返しがあって、しばらくするとまた新たな廃墟が現れてきて、改めて仕組み調整をしなければならなくなったものであった。

だとするとまたそのことが再現されるかもしれないが、久しぶりのことなのでかなりの手応えを感じているところである。

しかし今までと違う展開もあるので、本物として進めてみようと思っている。

仕組みの流れが変化したということの内容は、拡大し続けていた突然変異の大河宇宙や佐田の源が縮小し始めたということで、その行く先が本物の無源らしいということなのである。

それは目的達成に近い現象であって、やっとここまでという思いになったのであるが、やはり過去の経緯が呼び起されて元の木阿弥となる危惧を感じざるをえない。

しかしその一方でこの流れをまともなものに変えてしまおうとする考えも起き上がってくる。

そういうことで、そこらあたりの確認をするためにしばらく様子を見ることにしたのであるが、二日ほどしたところでそれが偽物であることが判明してしまった。

やはり同じことの繰り返しで、外側から廃墟が現れてきてしまったのであった。

しかし今度の廃墟は今までのものとは違って、一昔前のものであった。そのために今までの流れと違う展開になっていったのだった。

大河宇宙の全体の三分の一ほどの無源がそちらに入り込んでしまって帰ってこないので、本物が隠されてしまうと最初は考えてみたりしていた。

やはりまっさらな本物へのあこがれは強いものがあって、そちらに帰ったと思いたかったわけである。

しかしその思いは無残にも消え去ることとなってしまった。しばらくすったもんだしたあとで、結局帰ってきてしまったのであった。

ところが今度はいつもと違って変な廃墟であって、漿液や酢の廃墟ではなくて、それより古いものであったのである。

そのため澄み方に違いがあって、それで本物の無源と勘違いすることになったという次第であった。一段階古い廃墟だったのである。

まったく違う宇宙の使い古しであれば興味津々といったところであったけれども、残念ながらそれはただの一段階古い旧体制宇宙の成れの果てで、完全な使い古しでしかなかった。

ところがその廃墟を浄化していくと、その廃墟から宇宙がよみがえってくるのである。

うんざりする繰り返しでしかなかったが、違うところは一つ前の形であって、ドーナツ宇宙で終わっている廃墟であった。

そのためよみがえると次の風船宇宙をやらなくてはこちらの大河宇宙に合流できないし、無源にも帰れないのだという。

 この巻頭言は「光泉堂だより」に毎月掲載しているものです。




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