14.北欧神話の秘め事

北欧神話の秘め事 十三

トーベは地球まで上がったからといって、そのまま地球レベルに定着できるわけではなく、月に落ちたり上がったりを繰り返すことになっていった。

もちろんセットのラルスと共にであった。

いくらセットとは言ってもやはり姉と弟に変わりはなく、姿が少しずつ変化し始めているとはいえ、気持ちの悪いものではあるらしかった。

伏魔殿の仕組み潰しの嫌らしさはどこまでも研究し尽くされている感じで、ありとあらゆる変化技が駆使されている。

正統派はそれを乗り越えて進まなくてはならず、難行苦行の課題となっていくけれども、それが楽しいと眺めている者たちも多い。

そのことはともかく男組に関しては、最初は動きが悪かったものの、仕組みに対する理解が進むにつれて、北欧神話組としての自覚が生まれてきたらしかった。

そして自分たちの近親相姦図の背景の分析に入ると、それを打開しなければならない思いにはなっていったようであった。

しかし簡単にはその呪縛がほどけないまま、フレイアバアヤのいるガニメデの三段目あたりでまとまってうごめくしかないらしかった。

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