14.北欧神話の秘め事

北欧神話の秘め事 十二

七月十五日頃のことであるが、そうしたおぞましい家族からトーベは抜け出そうとし始めていたが、

七月二十六日時点では木星の七合目まで上がっていたとのことである。

しかしそこから上に上がることができず、それがなぜだかわからなかったようで、そこらあたりの確認をしてみたところ、面白いことがわかってきた。

「ムーミン」は健全な家族の物語で、彼女が自分の置かれたおぞましい近親相姦図から逃れるために、頭の中でそれを思い描いていたということのようであった。

それが仕組みに触れて実現しそうになってきているわけであるが、木星からどうしても出られないらしい。

近親相姦からは脱却できたのかと聞いてみると、弟のラルスに取りつかれて離れられないのだという。

それを聞いて彼とは無理に離れる必要はないのでは? とこちらの解釈を話してみた。

つまり彼は弟といってもセット夫関係にあるからであった。つまりワカヒルメのトーベとコトシロヌシのラルスのセット関係なのである。

それは仕組み的には逆操作の仕掛けであって、セットを組ませないようにされているのではないのかと。

そのことを理解したトーベは、あっという間に地球レベルにまで上がってきた。

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