月例会で、無源回帰した先行組が降りてきたという話をしたのであるが、彼らは降りてきても満足な活動ができなかった。
旧体制の無限は果てしなく、奥が深くて底が知れない。それどころか小豆の固まりとか、ゴミの固まりのようなものが底から湧いてくる。
そうしたものに浮かされて降りてきたのであったが、彼らはもう現場の世界で働く気概が失せているのだった。
どう元気をつけても働くことができない、そんな感じであった。
源に帰ってしまえばそれなりに純度が保たれて、それを守ることさえできるのであれば、それで何とかできるのではないかという考え方をしていたのであるが、甘かった。
旧体制は無限の底から源を攻め立ててきたのである。
それを守ることは現場の世界レベルからはできず、源の自助努力が必要であるとの認識が浮いてきて、源回帰組自らの旧体制側との戦いが必要になってきたのであった。
源回帰組はどういうわけか回帰してしまうと自己放棄してしまって働こうとはしない。
そんなものだと思わされてきたのであるが、この世界は源の意志がなければ存在していないわけで、
その源組が知らん顔してこちらに責任を押し付けてくるばかりでは、結局問題が解決しないことを思い知らされることになっていったのだった。
全てを食い潰してのさばっている機械妖怪組は、その怠け者達を容赦なく食い潰しまくってくるのである。
最初に源回帰した無限池のメンバー達が、完全自己放棄して何もしなくなって放置されている、そんな伝統があるためなのか、新体制組も源回帰するともう働きもしなくなる。
それを守るのは現場の世界の役目であると言わんばかりの怠けぶりで、それを守ることが世界の務めでもあるかのように我々は思わされてきたのであるが、
守っているはずの源そのものが旧体制無限に溶かされてしまうと、もうこちらにも手はなくなってしまう。
自助努力をお願いしますということで働いてもらおうとしたのであるが、動きが悪い。
だとするなら改めて降りてきてもらってやり直すしかないのでは、ということで降りてきてもらったのであった。
どうせまた改めて生き直さなくてはならないメンバーだとも言われていたので、旧体制が何度も繰り返して同じ宇宙を生き続けて沈んでいるとするのなら、
それを元に戻す作業も同じ事を何度も繰り返さなくてはならないのではないか、そんな風にも思われたので、源で働けないのなら世界の現場で働き直してもらうことになったのであった。しかしその試みは完全な失敗であった。
彼らはほとほとくたびれ果ててしまっていて、もう世界で生きる気力も、大掃除する気概も残ってはいないのだった。
そのことの確認ができた時、仕組みメンバーは彼らを再び源へ送り返すことにしたのであるが、それには条件がつけられたのであった。
源組は源を守るための自助努力をしなくてはならない、という条件であった。
その同意をして彼らは帰っていったが、まったく動かない無限池組も働かなくてはならなくなったのであった。
そうして現在に至っているのであるが、とにかくこの世界はとてつもない。
この巻頭言は「光泉堂だより」に毎月掲載しているものです。