六巡目の一
幽界の佐田の私有地での滝なので、よそ者が勝手にのさばるのはどういうことなのかとも思うのであるが、異次元には異次元の事情があるし、常日頃からこちらに隠されて進行していることが多いので、そこらあたりは最近はほとんどかかわらないことにしている。
そのことは先日のニュージーランドの幽界購入に関しても感じられたことで、もしその案件をあちらの提案どおりに確保していたとしたら、総合先導役によるニュージーランド乗っ取りに繋がるような感覚がきざしたのである。
それではユダヤのイスラエルと何ら変わりのないことなので、解消できてホッとしたのが実際のところであった。
富士山の私有地にしてみたところで、仕組みの公的な調整をするための拠点が必要であるとのことで、あちらの要請に応じた形のものなので、公的に必要な大方のものが備わっているかなり大掛かりな拠点だと思われる。
そこらあたりの説明もされてはいないので、突然の乱入者のような大騒ぎが起こってしまうのも、仕方がないことと受け止めるしかないのだった。
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六巡目の二
ナポレオンの富士山での最初の滝行は、まるでお祭り騒ぎで、つぬぶて山関連のメンバーだけではなく、バンパイア界の五千名とか、彼らに関連する堕落界のメンバー達が大挙して訪れてきての大浄化祭となっていったのだった。
ナポレオンの恐ろしさをまたまた目の当たりにするような現象であったが、それに逆らうこともできないので、滝行の方式を変えて、みんなが入れるような滝場づくりがなされていった。
そしてそれは地球から太陽系、さらには六台宇宙全体へと広がっていったのだった。
そしてその滝の水による浄化行は、自然の諸力の五大要素、つまり地水火風空、さらには佐田の特殊調整による光の浄化へと発展していき、仕組みの課題である宇宙大浄化祭となって拡大していったのだった。
そうして佐田の私有地によるナポレオンの四十九日行の幕開けは、これからの波乱万丈を予想させるとてつもないものとなっていったのだった。
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六巡目の三
よその滝行は別として、自分達のものは一時間ほどで終了させて後片付けをしたあと、現地で二時間ほどの懇談会が行われた。
佐田の所有地は仕組みメンバー達の重要な拠点ともなっているため、いろいろなメンバーが混ざっている。ナポレオンを目指してやってきた者もいるので、いろいろな調整をする必要があったのである。
そして午後は背後に連なる三つ峠で富士山を眺めながら、底つ根の大浄化をすることになった。
六つのはじめ宇宙の拠点が置かれている富士山周辺には、深くて大きな穴が開いていて、宇宙の底の旧体制の基地に繋がっている。そこから仕組み宇宙のエネルギーが奪い取られていくのである。
その底のコールタールのような廃液層の掃除をする瞑想行をすることを、ナポレオンとそのグループに課題としてこちらから出したところ、やってみようということで、その調整がいろいろとなされていった。
普通であればすいと行けるところを、歩いて行くと三時間もかかるということで、多少の短縮調整をするということで、五百名ほどがその課題に取り組んで、山頂での大浄化がなされたのだった。
浄化が終わったあとの富士山はすがやかに輝いていたという。
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六巡目の四
あくる日は白糸の滝での大祭となったのであるが、身内でこじんまりとやろうとしても、どういう訳かあちこちから大挙して集まってきてしまう。
そのことはともかく、ナポレオンの課題としてはバンパイアからの脱却の課題があるので、滝行のあと、バンパイア組による仕組みの戦士宇宙をやることになった。
バンパイアは地球だけの化け物ではなく、宇宙中に存在している特殊な堕落組織なので、彼らに呼びかけて正常化運動をしてもらうことになったのだった。
正常化したい者もいるので、参加者は太陽系レベルでひと宇宙、六台宇宙レベルで五百個の宇宙ほどが集まったのだった。
白糸の滝での禊浄化を終えたあと、ナポレオン組は山の手に場所を移し、仕組みの戦士宇宙への準備に入った。
滝行を終えたよその組たちばかりではなく、宇宙のあちこちから観衆がたくさん集まってきての、大行事へと発展していったのだった。
仕組みの戦士とは自分の負債分を返すために特別調整されたロボットで、仕組みのために旧体制宇宙の自由の戦士と戦う設定になっている。
ツケを払って帰ってくるのが普通であるが、ナポレオンの場合はひと宇宙の負債は返されてはいたが、身体の中には鬼の代わりにオロチが入っていたのだった。
六巡目の五
拠点に帰り瞑想室に入って浄化してもらちがあかないらしく、出てきてどうしたらいいんだと聞いてくるので対応していくと、蛇のようなおろちはうなぎのようになり、どじょうになり、最後にはミミズになって消えていく。
しかしこちらがやるだけでは問題解決にはならないわけで、彼の課題として取り組んでもらうしかない。
彼は改めて瞑想室に駆け込んでトレーニングをしたのであるが、出てきたときにはオロチの頭は二つに増えていた。
こちらもお手上げになってしまって、何かがあるに決まっているから、それがわかるまではしばらく様子を見るしかない、そう言って慰めるしかないのだった。
あくる日の五月二十八日は白糸の滝の下にある音止めの大滝における大浄化行であったが、やはりよそからたくさんの同行者が集まってくるのだった。
その大祭が終わったあと、ナポレオン組は二度目の仕組みの戦士宇宙に取り組んだが、今度は開ける星レベルで行われた。
レベルが上がっていたからである。そして宇宙の規模も大きく、メンバー達もバンパイアだけではなく、普通の妖怪とは違う、いろいろな化け物たちが連合している宇宙の戦士達となっていた。
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六巡目の六
戦争好きのナポレオンはそうした派手な活動を喜んでいたが、その一方で不可解な魔物に付きまとわれ、その対処をするのに苦労していた。
各種の浄化行のおかげで鬼は排除できたが、続いてのオロチ騒ぎ、自力ではなかなか撃退できないため、こちらにお鉢が回ってきてしまう。
その夜もこちらが寝ているときに、オロチに取り付かれたナポレオンがからんできた。オロチとは支配欲の魔物だと教えてあるが、その支配欲に操られてこちらを支配しようと仕掛けてくる。
仕方がないのでかかってこいと相手をしてやると、彼はまともにこちらに飛びかかってきた。
こちらに直接からむのかと思っていると、富士の拠点の道場で藁人形を相手に取っ組み合っている。周りの迷惑になるからやめろと仲間に言われてもやめようとはしない。
道場には特殊な地場が形成されていて、時空がほやけているのだという。そしてその戦いは、彼が自分の支配欲を解消するまでは終わらなかった。
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六巡目の七
ナポレオンとの対応は、基本的には四十九日行なので、それなりの調整をしなければならない。
旧体制的には決まりきった形があると思われるが、仕組みメンバーの場合はかなり特殊な展開になるらしい。つまり旧体制側が受け入れない領域の確認をしようとするからである。
十五日目の五月二十九日の北海道の精霊界探訪も、なかなかこちらの目的とするような展開にはならなかった。
精霊界は物質世界に近いので行かないことになっている、常日頃仕組みメンバーにそう言われているが、四十九日行の場合は許されるだろうと思って行ってもらったのであるが、どうもおかしいのである。
地球にあると言われている精霊界があるようでないのである。というよりも旧体制側の妨害で本来の自然界ではないように思われる。
旧体制側はそこから直接物質世界に潜り込んで世界をコントロールしているらしいのである。それを知られるのを恐れて、まともな精霊界の探訪をさせてはくれないということらしかった。