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秘密儀軌ツアーという意味では、これほどふさわしい問題はないのではないかと思われる仕組みのテーマを、今回は取り上げることにしよう。
戦前の日本が掲げたアマテラス大神という女神は、仕組みの立場から解明してみると、かわいそうな神である。
近親相姦の原型となった人間の子供が、機械化された宇宙で作り直されて神となっている。その元の筋はワカヒルメという神の系統である。
キリスト教ではそれが聖母マリアとなっている。夫のヨセフが結婚をためらったのは、背景にそのことがあったからである。
日本のアマテラスには夫がいない。太陽神ということから探してみると、ギリシャ神話にはアポロンという立派な神がいる。
日本神話でこの神を探し当てるのに、筆者はかなりの苦労をしなければならなかった。しっかり隠してあったからである。
ワカヒルメという神名は日本神話にはない。ワカヒメはあるが、それはアマテラスではない。
アマテラスの母親筋にオオヒルメという神名があるので、潰されて作り直される前の娘がワカヒルメであることは、さほど難しい謎解きではなかった。
そしてワカヒルメはイザナミに潰されたお人形であることも、割合簡単に解明できた。
しかしワカヒルメとセットを組む夫筋の神名を見つけ出すことは容易なことではなかった。アマテラスに夫がないようにアポロンにも妻がいないからである。
筆者はそれを突き止めるために新羅の神話にまで遡らなくてはならなかった。
もちろんそこにはアマテラスもワカヒルメもないのであるが、それらしい神があり、その夫筋に光の神があることはあるのである。
そこから日本のコトシロヌシという神名にまでたどり着くのは容易なことではなかった。
なぜならコトシロヌシは言葉を司る神であって、太陽の神でも光の神でもないからである。しかしそれ以外に対応できる神名がない。
アポロンにするわけにもいかないので、納得がいかないままではあったが、コトシロヌシとするしかなかった。その神が隠されている真の夫だったからである。