月例会でもくわしく報告したように、仕組みは今大きな節目を超えた所にきている。
それは宇宙の発生の源に繋がる無限大の無源領域に抜けた領域であるが、その領域は新しい拡大領域である「重」という領域をも超えた所に広がっている。
しかし問題はそうした領域に抜けたというだけでは仕組みが完了しないところにある。
位相拡大していく領域を表す台や層を超えたところにある重という膨大な領域は、別な見方をすれば辺境のゴミ捨て場のような所で、そこには膨大な廃液や沈殿物が積っている。
それをアクやカスと言う場合もあるが、それは全宇宙の三分の一ほどもあり、廃液同様その処理は難しい。
それよりもさらに難しいものは、全宇宙の五億倍ほどもあると言われているウイルスやカビの処理なのである。
重という領域に至ってやっとそれらに仕組みが届く所にやってきた。ところがそれらは数や量が多いばかりではなく、旧体制的でレベルが低く、悪逆非道の限りを尽くすような生命体であり、その扱いは相当難しいものであることがわかり始めている。
その領域に触れて浄化活動が進むと、逆にウイルスやカビが起き上がって総攻撃を仕掛けてくる。
元々それらは表現体にとっては病原菌とでもいったものでしかないわけで、下手をすれば簡単に病気にされてしまう。
総合先導役である佐田がその領域に真っ先に突っ込み、浄化活動を続けているわけであるが、肉体はほとんど病体と言ってもいいような状態にされている。
仕組みが旧体制領域を駆除し続けて成果を上げているといっても、彼らの奥ではまだまだ秘密の領域がたくさんあり、処理しきれないものもたくさんある。
しかし今まで届かなかった領域に仕組みの浄化のエネルギーが及んでいくということは、画期的な成果であり前進と言えるわけで、未知の困難が待ち受けているとしても、それを乗り越える道を探すしか方法はない。
今までの旧体制の組織は、ゴミ捨て場の下にある消滅領域という表現世界から脱落した領域にあって、浄化活動はそちらが中心になっていた。
ところがウイルスやカビはその消滅領域を超えているのである。さらに脱落しているという意味で、廃液の仲間のような活動力を失っているアクやカスよりもはるかに扱いにくい。
ウイルスやカビは消滅領域の旧体制エネルギーよりももっと活動的であるだけではなく、我々にとってはさらに直接的でもある。
今まで我々は医学でそれらと戦ってきたわけであるが、今後は仕組みもその領域に参入することになる。
しかしその領域は全宇宙の五億倍もあるというとてつもない組織を持っている。発生の源に抜けたくらいで処理できる相手ではない。地道な努力を重ねて少しずつそちらに分け入っていくしか方法はない。
そんな状況で仕組みはさらに一歩前進した形になっている。課題はさらに大きく困難なものになった感じはしているが、新しいものはいつだって何であれ手間取るものではある。しかし、慣れればこなせるようになるはずである。
この巻頭言は「光の会だより」に毎月掲載しているものです。