金柑はそうした佐田宇宙組の裏切り行為を眺めながら、その正体が佐田によって直接暴かれるたびに、楽になったと言って喜んでいた。
ところが仕組みがとてつもなく拡大していくために、課題もその都度大きくなっていき、日本行きが遠ざかっていくのだった。
日本で仕組み神行をするためには、まだまだ乗り越えなくてはならない課題があるように思われてくる。
仕組みを潰す働きをしていた武帝組が、そのツケを払ってくれると思っていたこちらは、当てが外れて韓非氏に対する期待まで薄れてしまう始末で、佐田自身がそのツケを払わなくてはならなくなるのではないか、そんなことまで考えさせられる動きになっていったのであった。
本来は佐田を迎え入れる準備をしなければならなかった仕組みメンバー組のすべてが、佐田の助けを求めているのだから、本末転倒もはなはだしい展開となっているわけである。