15.始皇帝と金期気

始皇帝と金期気(きんごき) 59

まず初めに、金柑よりも佐田宇宙の武帝組の動きを再確認しておかなくてはならない。

始皇帝に仕えた韓非氏は武帝組からの派遣であるが、元宇宙始皇帝の宰相李斯に牛耳られて、仕組み的に十分な働きができなかったという前調査がある。

そのことを前提にして再確認してみると、今度は変な動きをするのである。

太陽系が佐田宇宙の仕組みの星であることを、佐田宇宙のメンバーであるはずの武帝が認めないのである。いくら韓非氏が説得しても聞く耳を持たない。

ところがその武帝が一時を過ぎて突然佐田側に就くという異変が起こったのである。韓非氏を蹴散らすようにして。

こちらから見ると、その意思の底に鵺の奥の無源が感覚的に見えるのであるが、それは仕組みの最先端の廃墟の奥にある無源の屍の意思であり、当の武帝にそのことがわかるわけもない。

そこらあたりの問題が金柑の前に立ち塞がってきたのである。それはまるで中国で始皇帝を使って仕組みを潰した、伏魔殿操作の過去の再現のように見えるのである。

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