それだけの扱いをされても建礼門院は忍野の研修会館にやって来たのであるが、まだその扱いが決められないまま、仕組みの流れに巻き込まれて行かなくてはならない状況となっていた。
彼女には自由がないまま仕組みに翻弄される扱いとなっているように思われた。
総合先導役のこちらの意思と言うよりは、伏魔殿に対する仕組みエネルギーの反発によって、正常化の流れに乗せられているという感じであった。
そして彼女はその位置づけを模索されながら、公式行事に参加させられ、木星の衛星ガニメデ以下の色地獄の調整過程に持っていかれ、そこでの調整を余儀なくされることになっていったのだった。
彼女はそれに抵抗し続けていたが、午前中の教育課程の必要もあるとされて、富士山の底に設定してある佐田の流刑地の研究会館に連れ込まれるのであるが、それも拒絶して暴れまくるので、皆がお手上げ状態になっているらしかった。
それが二三日続いたあと、十一月二十四日頃になって、やっと皆の言うことに耳を傾けるようになったとのことであるが、その間には相当ひどいお仕置きがあったと思われる。
総合先導役のエネルギーと伏魔殿側のエネルギーの戦いということになるわけであるが、天皇家神界の覆いが剥げても剥げても元に戻るため、皆が難儀し続けているといった展開となっているとのことであった。