史実のことはともかく、忍野の研修所では大騒ぎであった。ジャンヌが誰の言うことも聞かなかったからである。
そして佐田でなければ駄目だと言い張るので、こちらがいろいろと対応していくことになったのであるが、とにかく嘘が多い。
まともなことがほとんど語られてはいないようだし、誰をも信用しないので、こちらも戸惑うしかなかった。
しかし少しずつ確認していくうちに、それも無理のないことだろうと納得させられていったのだった。
彼女が五百年にもわたって受けた仕打ちは、現代感覚では計り知れないほどのもので、精神や感覚に異状が現れるのもやむを得ないことであったろう。
それは聖女にされても簡単に癒されるものではなかったと思われる。
彼女は天国のパウロや聖人聖女たち皆を嫌っていたし、そこに帰ろうともしなかったので、とりあえず居場所の確保からしなくてはならなかった。
担当者が三名、大元、ハゲ元、元宇宙から派遣されることになったのであるが、信用できないらしくて、佐田の確認がなければ駄目だと、とにかくこちらにつきまとってくるので、こちらとしても本格的に対応する態勢をとらざるをえなかった。
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