映画では、立てた王に裏切られて敵対勢力に捕らえられ、牢獄に入れられて拷問のような審問が延々と続けられていくわけであるが、そのこともさりながら、牢獄に入れられて獄吏にレイプされ続けたことも描かれていた。
オルレアンの聖少女とも呼ばれていたジャンヌ・ダーク、当然の流れと言えばそれまでであるが、キリスト教会から魔女とか悪霊が憑いているとののしられても
、頑として自分の信念を曲げずに貫いて死んでいったジャンヌは、殉教者としてはどこかおかしいけれども、フランスのマリアンヌにふさわしいものだったと言えるだろう。
殉教していったにしては五百年後の列聖は、遅きに失するものであるが、なぜそこまで遅れたのであろうか?
そのことの問いに対しては、自分の信念を捨て、自分の罪を認めたからであったという。
だまされ操られ潰されて、若かったと言えばそれまでであるが、純粋だけでは許されない宗教世の中、列聖されてからは四十六才の年令にされたとのことである。
しかし聖人聖女方との生活は耐えられないものらしかった。