太陽神界に上がった金柑が、これからどうすればいいかと聞いてきたので、中国の太白山で活動するにはまだ早いということなら、富士山に戻っていろいろな調整を継続してもらうことになった。
しかし忍野の寮よりも徐福氏の拠点である愛鷹山のほうがいいのではないかということになって、そちらに移ってもらうことになった。
忍野の寮の金柑の部屋はそのままにして、出入りが自由にできるようにしておいてということではあったが。
それから金柑は愛鷹山から木星やガニメデへ徐福組と降りて行って、落ちた中国組の調整をするようになっていったのであるが、そこから徐福組にひと騒動が起こっていった。
徐福の親族子孫に立場の違いが出てきたのである。つまり中国に戻るか、日本に渡って仕組みのやり直しをするか、その二派に分かれたのである。
それも無理からぬことで、二千年前どころか、明治の新時代に入ってからも、必ずしも神国日本にもまともな神界がなかったからである。
あったのは旧体制宇宙の神界であって、正しい自然の本来の神界はなかったのである。