金柑の研修所での仕事はまず窓拭きから始められたが、一段落ついたところでもう嫌になってやめてしまい、午後からの草刈りも時間まではがんばったのであるが、仕事にはなっておらず、皆がやり直す始末で、とにかく何をやらせてもまともな働きができない。
イスラエルの天命のもとで育てられ、働かされていた特殊性なのかと、こちらも手探りをするしかなかった。
色街での仕事でお金はもらえているので、明くる日の六月五日もそちらで働いてもらったのであるが、その働きには何か問題があって、二人で一人分しかお手当はもらえないのだった。
担当者に確認してみると、激し過ぎて客が恐れて逃げ出すのだという。
客を満足させるどころか身体が壊されそうになるので、客が逃げ出てしまうのだという。SMだったのである。
とにかく始皇帝の後宮生活だけではなく、その前から、あるいは後でも、とにかく色事に特化していて、もはや普通の色事では満足できない体になってしまっていたのである。