15.始皇帝と金期気

始皇帝と金期気(きんごき) 6

五月十七日の仕組みの会の月例会は、皇居の北側にある北の丸公園の科学技術館で行われたのであるが、そこにみんなと一緒に金期気さんもやってきていた。

 

日本に来たのは初めてのことらしかったが、自分のレベルの低さに驚いたとのことであった。

その会場には日本や地球ばかりではなく、いつもながら宇宙からもたくさんの参加者が詰めかけていた。

金期気さんは特別の調整をしてもらって、最後まで聞いていたとのことであった。

 

終わってから富士山に連れて行ってもらったとのことであるが、月にまで落ちてしまったらしい。

それはまだ日本にも富士山にもいられないということの証明であって、思いと現実の差を思い知らせる調整の意味があったと思われる。

 

何せ金期気さんの特別意識の思い上がりはすさまじくて、誰の言うことも満足には聞かない性格になってしまうほど、潰されて歪んでいたのである。

しかしその奥には天命に対する思いが消えることなく燃え続けていて、それを妨げる者に対しては断固として戦う姿勢と意欲が失われていないことがうかがわれたのであった。

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