佐田が西寒多神社にかかわっていた頃、金井南龍師が解明しようとしていた西寒多大神は五重のミタマで、
一番奥にスセリヒメのミタマが隠されていることの確認をして、そうしたことを御杖代の少女がらみで解説したりしていた。
ところがその事実を覆い隠すように神社では、改めてご祭神はアマテラス大御神であると表看板に大書したりして抵抗し、真実が表に出て動き出すことがないように手を打っていたようだった。
つまり大和のアマテラス大神によってさらに押さえ込まれ、封じ込められてしまっておられたのであった。
御杖代の女性の場合は、五重のミタマまでは届いていたが、どうしても途中のヒツジヒメの上の課題がこなせなくて投げ出してしまい、時が来たらという約束も結局はご破算になってしまっていたのだった。
それから何年がたったのだろう。
四十年ほども過ぎてしまったのだろうか、今になってやっと縄文の仕組みの順番が回ってきた時には、御杖代の女性はもう使い物にならなくなってしまっていた。
それで親神というよりは代理親(御杖代)に対する元親の出番となった次第であった。